Product title

Sine Qua Non Five Shooter Syrah [2010] / シネ・クア・ノン ファイヴ シューター シラー [US][WA96][赤][29]

Product details

ワインの世界に長くいると、信じられないような間違った情報や、意味のないインチキな話によく出会う。 しかも残念なことにそのほとんどが同業者から広められているんだ。 熱心に働く事なく、失敗や不本意なことから彼らは目を逸らそうとしている。俺は今回、 この5つの間違った売り文句を、撃ち抜き(Five Shoot)たいと思う。 1. 私たちはとても暑い地域で栽培しているが、気温に波があるので、 平均すればバランスの取れた気温で、酸味が保護されてる。 ありえない。 まるで牛肉の赤ワイン煮込みを、200℃でオーブンに入れる代わりに、 300℃のオーブンに30分入れ、15分冷蔵庫で冷やして平均を保っていると 言っているようなものだ。 摂氏40度を超えるような暑すぎる環境の中では、熟成は止まり、 蒸発によって水分が無くなるだけだ。 両極端の条件の2つの物を、足して2で割ったものと、 理想的な条件から生み出されたものは同じではない。 2. 古い葡萄木からは、必ず若い葡萄木よりも良いワインができる。 これも馬鹿馬鹿しい。 樹齢30年以上の樹からはもちろんいい葡萄が生まれる。 しかし若い樹でも栽培を上手くやればいい葡萄ができ、 また古いからと言って必ずしもいい葡萄ができるとは限らない。 栽培方法が同じ、2人の生産者がいれば、 樹齢の古い畑を持つ方が良いワインを造るだろう。 しかし、 若い畑でも、賢く、面倒見の良い熱心な栽培を行ったとしたら、 結果はわからない。 おそらく、後者のほうが高い品質になるだろう。 3. この土壌は6億年前のものだ。 これは実際のオーストラリアの生産者のインタビューでの証言だ。 土壌が古いからといって、我々の仕事にどんな影響があるというんだ? 畑から鯨の骨やティラノサウルスの化石が出てきても ワインには何の影響もないだろう。 4. 私達の畑は、水はけの良い土壌でとても優れている。 この記述は、ヨーロッパでは有効だが、 カリフォルニアでは何の意味もない。 ヨーロッパの生産者が水はけの良い土壌を好むのは、 ヨーロッパでは葡萄の成長期に雨が降るからだ。 果実の希釈を避けるために、水はけの良い土壌を選ぶ。 それは理にかなっている。 しかしカリフォルニアでは、4月から9月の降水量はほぼゼロ、 10、11月まで無いこともある。 むしろカリフォルニアでは葡萄の健康を保つのに 灌漑設備が必要なほどだ。 5. テロワール この言葉ほど、誤用され、乱用され、利用されてきた言葉はない。 栽培や醸造でのミス、欠陥の言い訳として使われているんだ。 もちろん、"テロワール"が存在しないとか、 土壌や天候などの環境が重要でないという意味で言っているわけじゃない。 それは実際、極めて重大ではあるが、 もう一つ、ワインの質を決める重要な事は、 栽培、醸造に熱心な生産者であるということだ。 必要以上に生産者の個性を出すものじゃないが、 生産者がいなければワインは決して出来ない。 親愛なるワインラヴァーの皆様、 カリフォルニアは葡萄栽培にとても恵まれた土地だ。 世界でも類を見ない恵まれた天候だ。 その中に多くの細かい天候や 特有のテロワールをもった土地が点在している。 我々はその中で既成概念を破壊し、クリエイティブに、知性を生かし、 規制のない自由な"ワイン造り" という芸術を、 素晴らしい喜びに感じている。 「FIVE SHOOTER」と名付けられた2010年のシラーとグルナッシュは、 エチケットで強烈な印象を与えるのを控えるために、 美裸体で飾ろうと思った。 また「FIVE SHOOTER」には 「5つの品種を使っている」という意味も込めたんだ。 (76% はEleven Confession Estate、The Third Twin Estate、Cumulus Estateより、 その他はWhite Hawk、Bien Nacidoより収獲。) 熟成:フレンチオーク 樽にて22ヶ月(新樽率 59%)